佐々木寺社建築

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ブログでは今年の1月に宮城県石巻まで葦刈り体験をしに行き、葦を持ち帰って来た事をお伝えしました。

6月の梅雨晴れの吉日、その葦を使い葦船を作るイベントを2日にかけて南砺市で開催いたしました。

講師の探検家で葦船職人でもある石川仁さんは遠く長崎からこのワークショップの為に来てくださいました。参加者の顔ぶれも南砺市近郊の方のみならず、石巻で出逢った友人や葦船作りが好きな石川県の方など様々。

初日は石川仁さんのトークから開始です。

プロジェクターが動かない不備にスタッフは大慌てでしたが、当の仁さんは身振り手振りでご自身が体験して来た冒険談を語ってくださいます。会場にいた子供から大人まで想像力がどんどん掻き立てられ、いつの間にか自分たちが砂漠や海の上にいるような感覚に。実際の映像が無いのに目に浮かぶ風景に会場にいたみんな仁さんの話にグングン引き込まれていきました。

楽しい冒険をした後は、いよいよ葦船作りに挑戦です。

大切なことは「ロープワーク」

葦を束ねて作るだけのシンプルな草船作りだからこそ、ロープをきちんと扱わないといけません。

合言葉は「ロープの乱れは心の乱れ」。

初対面の3人一組で葦の束を丁寧に作り上げて行くうちに会話も弾み、全員で一隻の舟を作り上げる行程を体験した参加者の心はいつしか一つになり「泉杜さくら丸号」(セントさくらまる)と名付けられた草船が南砺に誕生しました。

 

青く光る池に「泉杜さくら丸号」を浮かべ乗ってみると、そこには3万年前の風景が広がります。

我々のルーツである古代人は何を思い何のために舟を漕ぎ出したのか、でも一番大切な事は3万年前から今もなお草船を作る技術が伝承されていること。その技術は紙に書いて残されているのでは無く、家族の間で口頭でのみ大切に伝え続けられていると仁さんは教えてくださいました。

現代社会はマニュアル社会であり、スマホやパソコンで知りたいことは何でも調べられる。

でも、本当に大切な事や想いは人から人へ脈々と伝えられ守られ続けて行く事の大切さを改めて考えさせられたイベントとなりました。

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